ギャラリーでは南條敏之個展「suns / signs / spectators」が先週からオープンしている。
2015年4月にHRDファインアートが常設ギャラリーを実験的にオープンさせたときのスタートの展示も南條敏之の個展だった。2年ぶりの南條展ということで、ギャラリーも2年間(断続的ではあるけれど)続いてきたんだなあと少しの感慨もあり。これもすべて、作家の皆さん、作品ご購入くださった皆さん、その他日々支えてくれている皆さんのおかげだと改めて感謝。
今回の展示では、南條が継続的に制作・発表している、水面に反射する太陽の光跡を捉えた「suns」のシリーズに加えて、サーキットを疾走するレーシングカーとそれをぼんやりと眺める観客を対比させた「spectators」のシリーズも2点展示している。爆音が鳴り響き、緊張感みなぎるはずの高速サーキットが、まるで長閑な田園風景のように変質してしまっているところに、南條の写真ならではの視点・視角の面白さがある。
さらに1点、「self portrait」と題した作品(水面を鏡に見立てたセルフポートレート)も展示されているが、これは会期中の5月13日(土)に開催される写真ワークショップと関連があり、展覧会タイトルの中の「signs」というワードともつながっている。ワークショップの詳細は近日中に発表の予定。