京都精華大学洋画専攻4回生の作品展「DON'T FREEZE」を初日に訪れた。会場は京阪「樟葉」駅のくずはモール内にある「くずはアートギャラリー」。普段は市民ギャラリーとして主にカルチャースクールなどの発表展覧会を行ったりしているところらしいが、ギャラリーの関係者が精華大の卒業生ということもあって、近年、精華大の学生の展示を継続的に開催しているという。今回は一緒にお仕事をさせていただいているアーティスト、安喜万佐子さんの担当ゼミの学生による展示。
4回生の展示ということだから、いわゆる卒業制作展としての位置づけだが、ただ集大成的に作品を並べるだけでなく、学生同士で解説文を相互に書き、キャプションとして掲示しているのが特徴だ。他人の作品を批評的な目で見て、それを言葉に表していくという作業を経験することは、ひるがえって自分の作品を検証することにも大いに役立つ。そうして自分の作品を客観視し、批評する目を持つということは、美術作家として作品を制作し発表していく上でどうしても必要になってくる能力だ。
もちろん、批評にはある視座(立ち位置)が必要なので、それをまだ必ずしも持たない学生が書いた個々の解説の内容については、「?」というような投げ槍なものも確かにあったけれど、こうした試み自体が、学生の制作展示においてはとても意味のあることなのだろうと思った。
展示は3月10日まで。木曜休廊。