京都・鞍馬口の現代美術ギャラリーHRD FINE ART(www.hrdfineart.com)のディレクターによるアート関係諸々ブログ。時にはアートと無関係な話題もあります。気が向いたら更新。
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美術評論家と写真評論家

世の中にはありとあらゆるものについての評論家が職業として存在する。
美術ももちろんその例外ではなく、大きく括ると美術評論家という母集団があって、それぞれが得意とする持ち場というかポジションに就いて、評論活動を行っている。評論の対象になるのは、ほとんどの場合現在進行形で進んでいる物事・事象・社会活動なので、美術評論も現代美術ないしは現在の美術がその対象になっている。古美術の専門家や研究者というのはいても、古美術評論家という職業を聞かないのは、古美術が(あるいはもっと正確に言えば古美術の発生が)現在進行形ではないからだ。

得意とする持ち場、ポジションについては、それが日本の美術であったり、欧米の美術であったり、アジアの美術であったり、その中でも中国の美術であったり東南アジアの美術であったり、あるいは絵画、立体、インスタレーション、ビデオ、写真、身体パフォーマンス等々のメディアであったりする。

ここでふと素朴な疑問を感じるのは、世の中には「美術評論家」とは別に「写真評論家」というジャンル(あるいはフィールド)が存在するらしい、ということだ。ジャンルというより肩書きと言ってもいいのかもしれないが、美術評論家と並立して、写真評論家と呼ばれる人々がいる。そして、写真評論家は美術評論家の単なる一サブジャンルではないようだということも、絵画評論家とか彫刻評論家とか版画評論家とかインスタレーション評論家という用語はほとんど耳にしないことから何となくうかがえる。

そもそも現代美術においてはクロスメディア・マルチメディアの表現者が多く、媒体の違いにはあまり大きな意味を与えられていない。にもかかわらず、の「写真評論家」なのだ。
これは日本に限った現象なのかどうか、浅学にして他の国の事情はよくわからない。わからないながらも、いろいろな付帯的疑問符が浮かび上がってくる。美術評論家でありながら写真を得意分野とする人は写真評論家ではないのか? 写真評論は一般の人々が撮影した旅先の記念スナップをもその評論の対象とするのか? 雑誌などのコマーシャル写真も評論の対象になるのか? 報道写真は? 写真評論は写真と大変近しい関係にある映像作品はその守備範囲としないのか?

少なくとも絵画の展示やインスタレーション展示を記録した写真を評論した文章は今まで目にしたことはないし、アーティストのプロフィール写真を論じた文章にも出会ったことはない(後者なんか誰か書いたら面白いと思うんだけど)。写真と美術との関係を考える上で(あるいは美術としての写真を考える上で)、「写真家」や「写真展」というタームも分析対象として興味深いけれど、「写真評論家」という分類も非常にいろいろなものを含んでいるなと思いながら、特に結論めいたものはないままこの項はとりあえず終わり。
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by hrd-aki | 2010-06-17 17:34 | 雑感
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