京都・鞍馬口の現代美術ギャラリーHRD FINE ART(www.hrdfineart.com)のディレクターによるアート関係諸々ブログ。時にはアートと無関係な話題もあります。気が向いたら更新。
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「レゾナンス 共鳴」展

大阪のサントリーミュージアム天保山で「レゾナンス 共鳴 人と響き合うアート」というグループ展を見た。入口にあった看板によるとサントリーミュージアムの「現代美術展第2弾」らしい。

「芸術がもたらす感動には、『生きること』への根源的な問いかけと深く関わっているものが少なくありません。作品の多くは、凝縮された作家の思いが、見る人の意識の深い部分で解き放たれ、心の中に浸透し、響き合うことによって、意味を持ち始めます。本展では、人間と美術との基本的な関係性に目を向け、人が人としてあり続ける上で自ずと生じてくるさまざまな様相—『生と死』『喜び』『悲しみ』『愛』『憎しみ』『笑い』など—を様々な手法で浮かび上がらせた現代アート作品をご覧いただきます。」
(展覧会フライヤーより)

ある程度予想はしていたのだけれど、やはりというか、内容のない展覧会でがっかりしてしまった。
個々の作品には面白いと思うもの、クオリティのあるものももちろんあった(例えばインドのラキブ・ショウの極彩色七宝風祭壇画とか、小泉明郎の映像とか、ウォルフガング・ライプの「ミルクストーン」とか)けれど、全体としてこの展覧会が何を訴えかけようとしているのか、何を意図した展示なのかが全く伝わってこなかった。「共鳴」とか「人と響き合うアート」と言われても、お題目のようにむなしく響くだけで、肝心の作品同士が一切共鳴していない。ここは美術倉庫なのか、と思うくらいに。
そもそも、作品が見る人との関係性で成立するなんて、言うまでもない当たり前のことなのではないのか? そんな当たり前のことをテーマにした展覧会って(しかも館蔵品展ですらないって)、どんな意味があるのか?

マーク・ロスコ、小谷元彦、アンゼルム・キーファー、ウォルフガング・ライプ、小泉明郎、マルレーネ・デュマス、法貴信也、草間彌生、金氏徹平、ポール・マッカーシー……出品作家・作品のラインナップにも、この展覧会の企画立案のいい加減さ、ディレクションの欠如がよく表れている。
作品キャプションをチェックしながら見て行くと、キーファーやロスコ、草間といったあたりのいわゆる大家は大阪市立近代美術館準備室の収蔵品だし、他の作品の多くは大和プレス(これは個人コレクターとして知られる広島の大和ラジヱーター製作所という会社のこと)の所蔵だった。そしてサントリー自身のコレクションは皆無。

有り体な言い方をするなら、サントリーと大和プレスと大阪市立近代美術館準備室が「レゾナンス」してできあがった展覧会ということになるだろう。そしてその響きは、惜しいかな、弱くて魅力に乏しい。

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ちなみにサントリーミュージアムは今年の年末で休館になる。閉館ではなくて休館だから、次の展開もあるのだろう。願わくば(偏っていてもいいから)クオリティの高いコレクションと展示能力を持つ、関西のキーストーン的な美術館として生まれ変わってほしいと思う。今回の展覧会を見る限りそれはムリなような気もするが。

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展覧会は6月20日で終了。
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by hrd-aki | 2010-06-22 12:02 | レポート
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