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タクシードライバー・イン・ソウル (2)数年前に「タクシードライバー・イン・ソウル」という記事でソウルのタクシードライバーと政治談義(?)をした話を書いた。今回はその続き、というわけではないけれど、ソウルのタクシードライバーの話、第2弾。 7月頭のソウル出張では、タクシーに2回乗った。日本に比べると料金が圧倒的に安いので(大体3分の1くらい)、躊躇せずに乗ってしまう。そしてその2回とも、乗客が日本人だと知った運転手と会話を(ほぼ韓国語で)かわすことになった。これは日本のタクシーでもそうだけど、乗客と話をするのが好きな人もいるし、そうでない人もいる。ひたすらにラジオを聴いてるだけの無口な運転手ももちろんいる。今回はたまたま2回が2回とも話好きな人に当たった、ということだろう。 最初は滞在2日目、マポでカンジャンケジャンの昼食をとってからいったんホテルに戻るために乗ったタクシー。このタクシーのドライバーはこれまでに会ったことがないようなタイプのとても不思議な人で、こちらが日本人だとわかると「オレは韓国が嫌いでね。日本人はいい!」と日本をべた褒めし始めた。お世辞なんだろうと思って、こっちも「でも僕は韓国好きですよ」と返すと、「いや、韓国は悪い。韓国人は嘘が得意だ。日本人は嘘をつかないでしょう」と、これまた事実誤認いっぱいの日本称賛のオンパレードになってしまった。もちろんこれ全部韓国語での会話。 たとえお世辞9割だったとしても、自分の国が褒められるのは悪い気はしない(以前にも「日本人は頭が良い、世界で一番頭が良い」と繰り返すドライバーのタクシーに乗ったことがある)。でも、この人はちょっと度が過ぎているように思えた。生活など、いろいろ苦しい思いをしているのかもしれない。社会に対する不満を抱えているのかもしれない。あとになって、もしかすると脱北者なのかもしれないな、などとも想像を逞しくしたりもした。 もちろん実際のところ、何が彼をしてそのように自国嫌いを外国人に吐露させることになったのかはわからないけれど、こっちとしては「そうですねえ、韓国ダメですねえ」と話を合わせるわけにもいかないし、それ以降はあまり会話は弾まなかった。降りるときも笑顔で、とても親切なドライバーさんだったのだが、何か深い闇を心に抱えているのかもしれない。 その翌日、イテウォンで夕食をとってからホテルのある東大門まで帰るために乗ったタクシーでは、まず「え、もう帰っちゃうの(ホテルに戻っちゃうの)?」というドライバーのちょっとした冗談から会話が始まった。イテウォンは今ではソウルでも有数の眠らないナイトライフの街。しかも金曜の夜、まだ10時頃だったので、これからが盛り上がる時間なのにもったいない、という軽口だ。 数秒間考えてやっとそのジョークが理解できたので、同行者に日本語で説明していたら、「日本人ですか?」となり、「東京から?」「いえ、僕は大阪から、この人(同行者)は名古屋から」「大阪は韓国人に人気があるよ、韓国人がたくさん行ってるよね」といった感じで、会話はいろいろな話題に及んだ。「日本人の客を乗せることは多いですか?」と訊くと、「多いよ!」と即答。ソウルにはカジノが4カ所あって、日本人もよく訪れるとか、韓国人も遊べるのは江原道のカジノだけだとか、自分は大阪と東京に行ったことがあって、日本が好きだとか(「寿司、刺身、ラーメン」)、北海道も韓国人に人気があるとか(最初「プッケド」と言われて一瞬何のことかわからなかったけど、頭の中で発音を漢字に置き換えてようやく理解できた)。前日のドライバーとは違って、あくまでも陽気でサービス精神に富んだ人だった。運転はすさまじく荒かったけれど。 片言ではあっても韓国語で会話ができると、こういうふうに普通に生活している人の普通の声を知ることができるのがとてもありがたい。いま日韓関係(というか政府間関係)がギクシャクしていているけれど(というか日本側が一方的に駄々をこねてるだけだけど)、こういう実体験の実感があるので「まあ、どうってことないよ」と思えるし、これからも日本と韓国をアートでつなぐ仕事をしっかりやっていかなきゃなと思うのだ。 *** 写真はマポの有名店で食べたカンジャンケジャン(ワタリガニの醤油漬け)と、カフェで食べた超甘いピンス(かき氷)。
by hrd-aki
| 2019-08-07 15:00
| 雑感
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