で、前回の続き。古い、ぐずぐずになった床板(コンパネ)をすべてはがし終えると、床下空間の全貌が見えてきた。たくさんの支柱で支えているのだと想像していたのだが、意外にも支柱の数はさほど多くない。それでも太い桟(?)が縦横に渡してあって、それがしっかりと床を支えているようだ。
改装を繰り返してきたとおぼしき室内と同じように、これまでの100年近い歴史の中で床下も何度も修繕と改修を繰り返してきたのだろう、支柱などに使われている木材は明らかにどこか別の場所からの流用に見えるものもあった。
これなんか、とても不思議な状態だ。
不思議といえば、女物のサンダルが片足だけ床下に取り残されていたのも不思議だった。
こういうのに出くわすと薄気味悪く感じる人もいるのだろう。僕は「片方だけ失くなって、不便だったろうな。きっといろいろ探し回ったんだろうな」などと思っただけだったのだが。
さて、さすがに床下のカビ臭さが気になったので、新しい床板を張る前に「湿度調整材」なるものを仕込むことにした。商品名はその名もずばり「床下さらり」。その正体は「ゼオライト」という天然の鉱物の一種のようで、周囲の空気中の湿度が高くなると水分を吸収し、湿度が下がると水分を放出する、という性質を持っているらしい。これを床下の地面に敷き詰める。10kgの袋を4袋、合計40kgを使用した。それでも少し足りないくらいだった。
これにどのくらいの効果があるのかははっきり言ってわからないが、完成した今、心なしかカビ臭いにおいが気にならなくなったような気はしている。もちろん気のせいかもしれない。
さらなる湿度・水分対策として、床板を打ち付ける木枠(杉の角材で、もともとあったもの)と新しい床板(コンパネ)の裏側に防水塗料を塗ることにした。これで木部の劣化をある程度は遅らせることができるだろう。
そしてようやく床板張りに取り掛かるのだが、その話は
次回のブログへ。