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京都・鞍馬口の現代美術ギャラリーHRD FINE ART(www.hrdfineart.com)のディレクターによるアート関係諸々ブログ。時にはアートと無関係な話題もあります。気が向いたら更新。
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謎の九州コネクション

九州には何かと縁がある。

現在HRDファインアートで開催中のグループ展「精神の風景 ・○▲□」は、5人の出品作家のうち4名が九州出身・在住(3人が熊本、1人が福岡)というラインナップで、九州という「地方」と京都という「中央」(と今は呼べるのかどうかわからないけれど、歴史的に見れば間違いなくバリバリの中央ではある)とを風景・山というキーワードで接続することがひとつのテーマとなっている。

なぜこの展覧会をうちのギャラリーで開催することになったのかという話をしようとすると、遡ろうと思えばかなり遡れて、長く複雑な話になってしまう。が、ここはちょっとかいつまんで説明してみよう。まだHRDファインアートがギャラリースペースを開く前、熊本でペインターの荻野夕奈の個展を企画開催した。そのとき、会場となった河原町旧繊維問屋街のカフェギャラリー、ギャラリーADOで、オープニングに訪れてくれたのが本展の共同企画者でもある原口勉だった、というのがそもそものスタート地点ということになる。2009年のことだから、もう10年以上前のことだ。

荻野さんは熊本にご家族のルーツがあって、ぜひ一度熊本で展覧会をしたいという話になったのがその前段階。たまたま河原町旧繊維問屋街とギャラリーADO(と原口さん)の話をしんぞうという知人のペインターから聞いていて(この数年前に原口さんがキュレーターとしてしんぞうさんの個展を企画しギャラリーADOで開催していた)、なかなか面白そうな場所だと思っていたので、この場所で荻野さんの個展を、ということで企画を立てたのが荻野夕奈個展「小さな庭にあるもの」だった(しんぞうさんとどうして知り合ったのかという話にはまた別のレベルの面白い話があるのだがそれはまた別の機会に)。

当時、すでにシャッター商店街と化し、廃墟感すら漂う独特な雰囲気の河原町旧繊維問屋街を文化発信の街として盛り上げていこうという動きがあり、その中心にいたのがギャラリーADOのオーナーの黒田恵子さんだった。荻野さんの個展を企画し訪れたことがきっかけとなって、それから数年間、河原町アワードというアートイベントに毎年審査員として招待していただくことになり、すっかり熊本の街が気に入ってしまった。その後も韓国とのつながりで展覧会を企画したりと交流が広がっていたのだが、残念なことに河原町は2016年の大きな火災と大地震で今は様相が変わってしまっているらしい(ここ数年訪れることができていない)。コロナが収束したらまた行きたい場所のひとつだ。河原町について書いた過去のブログがあるので、興味のある方はそちらもご覧いただきたい(「熊本・河原町のこと」「熊本・河原町で何が起こっているか」)。

こうして始まった熊本との縁が今回の「精神の風景 ・○▲□」へとつながっているわけだが、実は九州との縁は熊本だけではなく、時間軸としてももっと遡ることができる。これには、2002年に働きはじめた東京のベイスギャラリーのオーナー・大西さんが大分の出身だったこと、福岡にも事務所を構えるなど九州での活動の比重がかなり大きかったことが影響している。

ベイスギャラリーでの6年間に数えきれないほどの回数の九州出張をし、福岡や大分を中心に様々な場所を訪れた。特に印象深いのは、大分・由布院の高級温泉旅館・無量塔(むらた)の付属私設美術館「アルテジオ」の開館準備に携わったことだ。規模は大きくないものの、音楽や「目と耳」をテーマとした美術作品を集めて展示する良質な施設の立ち上げの仕事はとても楽しく、得難い経験となった。

他にも、福岡アジア美術館との仕事や大竹伸朗の個展「全景」の準備作業など、細かいことを挙げていくとキリがない。「九州」に引き寄せられるような感じさえして、「何かと縁がある」というレベルを超えたものを感じるようになっていた。

***

実際にどうやら引き寄せられていたらしいと知ったのは数年前のことだ。僕は東京の出身で、両親も出身は東京なのだけれど、祖父母にまで遡るとどちらも地方出身者だ。母方は東北・宮城の石巻だということは聞かされていた(ちなみに母方はアベという苗字で、東日本大震災のときに石巻のニュースで出てくる被災者の人たちの「アベ」率の高さにびっくりしたものだ)。しかし父方の出身がどこなのかは聞いたことがなかった。これは、身内の恥を晒すことになるけれど父が自分の実家とほぼ縁を切っていたこと、そして僕も父親を毛嫌いしてまともな会話をほとんどしなかったためだ。

数年前、何かの話のきっかけで母親から聞かされたのが「父方の実家は九州のどこからしい」ということだった。九州の「どこか」って……と思ったのだが、母もそれ以上詳しい話は知らされていないらしい。その漠然とした感じも含めて、あ、なるほど、と思ったものだ。オカルト的なものを信じているわけではないけれど、何か腑に落ちるものを感じたというか。実際、「原田」姓は九州や中国地方など西日本に多い姓なのだという。

今の仕事、韓国との縁みたいなことも含めて地理的に九州を捉えると、やはり何かが必然的につながっているような気もしてくる。とはいえ、母方のルーツの東北にはさほど縁がなく、石巻もこれまで一度も訪れたことがないので(行かなければと思ってはいる)、縁云々も気のせいの思い過ごしで、九州好きにそれらしい根拠や理由をくっつけようとしているだけなのかもしれない。父は9年ほど前に他界していて、本人ですら実家との交流が一切なくなっていたのだから、「どこか」の詳細も今後もずっと謎のままなのだろうと思う。

と、まあそんな個人的な思い入れもあったりする「精神の風景 ・○▲□」の会期は3月27日まで。残り少ない会期だけれど(実は2週間ほどの会期延長を検討中)、是非ご覧いただきたい。

***

アーカイブに残っていた九州の写真から、福岡市美術館での個展「路上のニュー宇宙」に合わせて開催された由布院「アルテジオ」での大竹伸朗の個展の設営とオープニングの様子(2007年)。

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そして河原町アワードの様子(2010年)。なつかしいな。

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by hrd-aki | 2021-03-20 19:43 | 雑感
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