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韓国・全州の「和/Harmony」展のこと (1)
日本パートのキュレーションを担当し、7月14日にオープンした韓国・全州での国際交流展「和/Harmony」。1カ月の会期はあっという間に過ぎていき、残すところあと2日間だけとなってしまった。
展覧会の概要については、以前の告知ブログ(「2023年東アジア文化都市全州・現代美術交流展 和/Harmony/화」開催(企画協力)のおしらせ」)にやや詳しく書いたのでそちらをご覧いただくとして、今回のブログでは(大変遅ればせながら)実際の展示の内容や作品、作家について紹介していこうと思う。 タイトルを(1)としているのは(2)以降に続けるつもりだからだけれど、実際に続くかどうかはこれからの忙しさ次第といった感じで、確約はできないのでご了承いただきたい。とはいえ、5月、6月、7月と3回にわたって全州を訪れ、いろいろな発見や面白い出来事も山盛りにあったので、展示紹介などに加えてそのあたりも滞在記的に書けたらいいなと思っている。しつこいようだけど本当に書くか(書けるか)どうかはわからない。 というわけで、まず今回(1)では日本(静岡)から参加した3名の作家の作品を写真で簡単に紹介していくことにする。 最初は奥中章人。京都出身・京都在住のアーティストだが、静岡大学教育学部で学び、静岡県内での展示やワークショップ等の活動歴も豊富なので、今回の展示に加わってもらうことにした。様々な素材・メディアを用いた体感的なインスタレーション作品を特徴としていて、全州でも大規模な作品を展示した。 「パルボク芸術工場」のカフェに展示された直径約5mの《INTER-WORLD/SPHERE》。虹色のフィルムを使用した、幻想的なバルーン作品だ。 ハンビョク文化センターに設置された水枕的作品《INTER-WORLD/WATER - The Water over the Water》。パンケーキのような水袋の上に寝転べば、普段はあまり気に留めない水という存在の物質性を体感することができる。 * * * 2人目は鈴木崇。HRDでも2021年に個展を開催しているアーティストで、写真をメインの媒体としながらも、映像やインスタレーション、オブジェまでも駆使して「イメージ」や「視覚」に様々な切り口から迫っている。彼も京都出身・京都在住だが、浜松にある静岡県立(公立大学法人)の静岡文化芸術大学で講師として長年にわたって教鞭をとっている。 パルボク芸術工場の2階展示スペースの導入部分に設置された映像プロジェクションによるインスタレーション《KAABA: Kaleidoscopic Amplifying Abstract Binary Algorithm》。インターネットの画像検索画面のスクリーンショットをもとにした、曼荼羅や万華鏡を思わせるような色面の集積が延々と変化を続けながらキューブ状の4面のスクリーンに投影されていく。 こちらはハンビョク文化センターに展示された写真作品シリーズ《Fictum》。都市建築空間を撮影した写真をモンタージュ的に切り貼りし組み合わせることで、現実と架空との隙間に観者を引きずり込むような作品だ。 * * * 最後の3人目の作家は本原令子。今回の3名の中では唯一の静岡出身・静岡在住の作家だ。多摩美術大学でグラフィックを学んだ後にロンドンに留学して陶芸に転じ、現在は陶・セラミックを基軸としながらも、インスタレーションや映像、パフォーマンスまで、幅広いメディアによる作品発表を展開している。今回の全州の展示では、1963年生まれで今年還暦を迎えた作家自身が、同い年の全州の女性と一緒にキンパ(韓国海苔巻き)を調理して食べるというパフォーマンスを行い、その記録映像を中心としたインスタレーション《キッチン・ストーリーズ》を展示した。 パルボク芸術工場での展示は、キンパづくりの様子を収めた映像作品と、本原自身と全州の女性(イ・ヒジョンさん)の子供の頃の写真、二人の誕生日の新聞(生まれた当日の新聞と、今年の誕生日の新聞)、リサーチのために韓国に滞在した際のエピソードのオーディオ作品などによって構成されたインスタレーション。 ハンビョク文化センターの展示は、上でも触れたエピソードの文章を韓国伝統の韓紙にハングルで記したものと、陶器に転写したオブジェによって構成されている。 * * * 今回の展示は3カ国11名の作家によるグループ展という形式で、残りの8名、韓国と中国の作家たちの作品も非常に興味深いものがあった。そこで、(2)ではそのあたりを紹介したいと思っている。 (追記:(2)はこちら) 冒頭にも触れたように会期は8月13日まで、現時点で残り2日間。もし実際に見に行ける場所にいる方は、ぜひ見に行ってみていただきたい。全州も実に魅力的な街なので、観光がてらでも……。
by hrd-aki
| 2023-08-12 03:56
| レポート
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