京都・鞍馬口の現代美術ギャラリーHRD FINE ART(www.hrdfineart.com)のディレクターによるアート関係諸々ブログ。時にはアートと無関係な話題もあります。気が向いたら更新。
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栗原亜也子のオセロゲーム

先々週、アーティストの栗原亜也子さんの公開滞在制作「Mind Games 2009 in 桜荘」にお邪魔してきた。
滞在制作はすでに7月末で終了になってしまったので(クロージングのパーティーは大盛況だったとか)、事後報告ということでやや遅きに失した感のあるエントリーだけれど。

栗原さんは、ソウルで昨年開催された「Blue Dot Asia 2008」という、東アジアの若手作家の紹介を目的としたアートフェアとアートフェスティバルの中間のような展覧会に僕が出品をコーディネートした作家で、そのときには写真の作品を出品していただいたのだけれど、身重の体で行った今回の滞在制作では、オセロゲーム(英語ではReversi)をモチーフにした作品制作を主に展開していた。

「ひとりオセロゲーム」は、栗原さんが白と黒のプレーヤーを入れ替わりながらいわば一人二役でゲームを続けていくというものだ。盤面(今回はレジデンスの窓ガラスに引いたグリッド)で白と黒のパターンが一見無秩序に増殖していく。それもオセロのコマのようなモノは使わず、白と黒のアクリルジェッソをスタンプする、という方式で、下に置かれたマルが乾く間もなく上から重ねていくので、子どもが手遊びに意味のないカタチで紙を埋めていくように、画面ができあがっていく(あるいはいつまでたってもできあがらない)。見た目上は無秩序であっても、原則としてオセロゲームの基本ルールには則っているので、抑制された無秩序とでも呼ぶべきものがそこには生まれている。そして、「勝つとは? 負けるとは?」といったような問いが浮かび上がってくる。

来た人が紙の盤面でオセロの対戦をすることもできる。といっても、同様に白と黒のコマはジェッソでスタンプしていくスタイルで、僕も一局、一緒に行ったアーティストと対戦してきた。結果は4コマ差の辛勝。子どもの頃はオセロでは全く勝てなかったものだけれど、やはりオトナになって性格的にねちっこくなってきてしまったのだろうか?

公開制作の舞台となったBankART桜荘は横浜の黄金町というところにあって、このあたりは違法風俗の店が立ち並ぶ赤線地域だったらしい。表向きは小料理屋などの飲食店の体をして営業していたそれらの店を近年一斉摘発し、新たな町づくりをするにあたって、アートをひとつの軸に据えて、BankARTのレジデンス施設も組み込まれた、ということのようだ。「桜荘」の建物自体、もとはそういった風俗店のひとつだったという。防犯拠点としての役割もあって、夜間でも(不在でも)明かりを点したままにしておく、というルールがある、という栗原さんの説明だった(ただし今はすぐ隣に交番が建てられているので、防犯拠点としての役割はほとんどなくなっている)。

BankART桜荘とは別に、黄金町では横浜トリエンナーレと連動した「黄金町バザール」という町おこし型アートイベントも行われている。BankARTと黄金町バザールが連携してこの地域全体のプログラムを展開している。のかと思いきや、この両者の関係は案外ぎくしゃくしているというのが栗原さんの解説で(これはオフレコだったでしょうか?)、僕としてはそのへんの事情に強く興味を抱いてしまったのだった。

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by hrd-aki | 2009-08-03 01:02 | アーティスト
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