東京・渋谷で「ワンピース倶楽部」の年1回の展覧会「はじめてかもしれない」を見てきた(8月8日から12日までの会期で、展覧会はすでに終了している)。
このワンピース倶楽部、会員になると年間に少なくとも1点、アート作品を購入しなければならないというルールのもとに集まったコレクターの会で、年に1回、会員の購入作品を集めて「発表」する展覧会を開いている。今回の展覧会は昨年に続き第2回目。ほかに定期的にギャラリーめぐりやレクチャーなども行っているという。
今活動しているアーティストを応援し、サポートするというのがこの会のひとつの大きな目的になっている。購入作品の条件は、現存の作家の作品であるということ一点だけで、作品は現代美術であっても工芸であってもかまわない。
共同出資して作品を購入するアートファンドの例は海外でもいくつか耳にしたことはあるけれど、こういったコレクターのクラブは他にあまり例がないのではないかと思う。と同時に、このような「仕掛け」なしでは、美術作品をコレクションするということの社会化(購入するだけでなく、公開し、社会と共有していくということ)は日本ではまだまだ難しいのだろうな、とも考えさせられる。
展示作品は(当然ながら)バラエティに富んでいて、またそれぞれの作品に添えられた「購入理由」というキャプションを読むのも興味深く、通常のギャラリーの展覧会とはひと味違う面白さがあった。
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ワンピース倶楽部のウェブサイト
http://one-piece-club.jp/