荻野夕奈の個展を開催した熊本・河原町で11月8日に行われたアートコンペ「河原町アワード」で審査員を務める機会があった。
毎月1回行っている「河原町アートの日」の拡大版で、年に1回、参加者が作品を展示し、その中から賞を決めるというものだ。アートフェアやフリーマーケットのように、河原町の旧商店街に参加者53組の展示ブース(といっても閉じた店舗のシャッターに直接作品を飾るという形式の参加者も多かった)が並んで、すべてを見て回るのにはなかなか時間がかかった。賞は地元熊本の企業や店舗が選ぶスポンサー賞と、それとは別に審査員がそれぞれ選ぶ特別賞とがあって、僕が審査を担当したのは後者のほう。スポンサー賞だけで10以上あり、特別賞の審査員も7人いたので、午後に行われた授賞式はにぎやかなものだった。
参加者の「作品」の中身は幅広く、写真や絵画、イラストなどの「アート部門」と、クラフトやデザイン、はたまたスイーツなどの食べ物までが含まれる「文化市場部門」に分かれている。僕はシゴトの専門上「アート部門」に絞って作品を見て、賞を決めたけれど、雑多でカラフルな雰囲気の中で次々と「ものづくり」の仕事を見て行くのは楽しい作業だった。
小さな展示スペースの制約もあってか、小さな・かわいらしい・こじんまりとした、といった形容が当てはまるモノが多かったので、もっと大胆で突き抜けた、ある意味でコワれた表現があればこれからもっと面白いイベントになっていくだろう、と思う。
路上にも作品展示、ブースが並ぶ。
審査の様子。
上薗隼の作品。鉄の廃材を車に詰め込んでいる。
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