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京都・鞍馬口の現代美術ギャラリーHRD FINE ART(www.hrdfineart.com)のディレクターによるアート関係諸々ブログ。時にはアートと無関係な話題もあります。気が向いたら更新。
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カテゴリ:ギャラリー( 38 )

「Boundaries」オープニングレセプション

KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭のサテライトイベント「KG+ 2019」参加展覧会として、「Boundaries/おわりとはじまり 〜 日独写真作家展」が4月20日(土)からスタートしています。すでに会期も1週間がたちましたが、多くの方にご覧いただいています。

初日の4月20日にはトーマス・ノイマンを除く3人の出品作家(カトレン・ヘヴェル、南條敏之、金サジ)を囲んでオープニングレセプションを行いました。作品についての話も盛り上がり、楽しく和やかな雰囲気のレセプションとなりました。お越しくださった皆様、ありがとうございました。

「KG+」の会期は5月12日(日)までですが、「Boundaries」展は5月25日(土)まで続きます。ぜひお見逃しのないようご覧ください。


***

オープニングレセプションの様子。

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by hrd-aki | 2019-04-29 16:46 | ギャラリー

「Razzle Dazzle」オープニングレセプション

3月1日(金曜日)からキム・ヒョンジョン個展「Razzle Dazzle」がスタートし、同日午後5時から作家を囲んでオープニングレセプションを行いました。韓国からも多くの方に来ていただき、賑やかで和やかなオープニングとなりました。

今回の展示は小品中心の構成ですが、観る者の記憶の中の風景の断片を切り出したかのような、パズルのピースのような魅力を湛えた作品が並びます。

展覧会の会期は3月29日まで。ぜひご覧ください。


***

オープニングレセプションの様子。

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by hrd-aki | 2019-03-03 03:37 | ギャラリー

改装のこと (5) 壁紙はがし

8月に会期終了した栗原亜也子とヨム・ソジンによる二人展「THE GAME MUST GO ON」から、11月10日に同時にスタート予定の2つの展覧会、ホン・ジョンピョの個展とグループ展「ザムザ2018」までの間の約2カ月間の休廊期間を利用して、ギャラリーの内装に少し手を加えている。具体的には漆喰壁の塗り直しと、障子の補修と張り直し。余裕があれば他にもやりたいことは目白押しなのだが、いかんせん(いつものように)スタートが遅くなり、時間が足りなくなってきつつあるので、今回はこの2つがきっちりできれば御の字という感じ。

去年の秋に展示空間に拡張した和室(というか畳部屋)で、壁を新たに設置していない部分は漆喰塗の下がり壁が露出している。というか、以前の住人がベタベタと貼り付けていた壁紙をきれいに剥がしきれていなくて、まだら模様になっている(「改装のこと (4) ギャラリー拡張」を参照)。今回、この部分に上から新たに漆喰を塗ってきれいにしようとしているのだが、まずは古い壁紙を全部きれいにはがすところから作業をスタートすることにした。

昔の壁紙なので接着剤が結構強く、なかなか簡単には剥がれてくれない。一昨日の作業では午後まるまる使っても全部は終わらなかった。あと半日くらいはかかりそうだけれど、汚れているとはいえもとの漆喰壁が再び見えてくるのは気分がいいし、何よりこういう作業は何も考えずにできるのでちょうどいい気分転換にもなる。指でこすりながら剥がしていくので、指先がひどく痛くなるのが問題だけど……。

***

古い壁紙の下から現れた、さらに古い漆喰の壁。

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両側の白い部分が壁紙(の残骸)、真ん中の茶色が漆喰壁。だいぶ変色しているけれど、漆喰ならではの小さな穴がポツポツあいているのが見える。

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by hrd-aki | 2018-10-03 03:46 | ギャラリー

イ・ジェヒョン個展「Tools - Replacing Mind」開催

HRDファインアートでは韓国人木彫作家イ・ジェヒョンの個展「Tools - Replacing Mind」を先週から開催中。

イ・ジェヒョンは韓国江原道(カンウォンド、先ごろ冬季オリンピックが開催されたピョンチャンのあるところ)の春川(チュンチョン)に生まれ、ソウルのホンイク大学と米国のロチェスター工科大学で木彫や家具製作を学んだ。一時期は家具職人としての仕事をしていたこともあるというが、現在は美術作家としてソウルを拠点に活動している。家具製作で身につけた精密なウッドワークの技術を生かした、繊細でクリーンな作風が特徴で、一般的にイメージするような「木彫」とはちょっと趣を異にしている。

今回の展覧会で展示している作品は、すべて何らかの道具、ツールをモチーフとした木彫・木製オブジェ作品だ。あらゆる道具はある機能を果たすことが前提となっていて、その形状も機能によって規定される。そこに美しさの要素があるとすれば、まさにそれは「用の美」ということになるのだが、イ・ジェヒョンの作品はその「美」の部分を抽出したものだと言えるかもしれない。あるいは逆に、「用」だけを純化し、抽象化して視覚化しているということだろうか。いずれにしても作家本人がこれらの作品群を「道具の肖像」と呼んでいる所以を読み解く鍵はそのあたりにありそうだ。

展覧会タイトルの「Replacing Mind」には、「Mind」の代用としての道具、とでもいったような意味が込められている。本来、道具というものは人間の身体の機能を拡張し、体(腕や手、足など)の代用として用いられるもの、すなわち「replacing body」である。イ・ジェヒョンの生み出す「道具」たちは、しかし、「こころ」や「精神」の代用としての姿を与えられている。私たち人間が社会的な役割や職業といった「機能」、すなわち「用」から切り離されたとき、そこにどのようなこころが、精神性が残るのか。そのかたちをイ・ジェヒョンの作品たちは静かな佇まいで見せてくれている。

***

展覧会は5月19日までの会期で、通常は金曜日と土曜日のみのオープン。その他の曜日も事前アポイントにより観覧可能ですので、メール(info@hrdfineart.com)またはお電話(090-9015-6087)にてお問い合わせください。


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by hrd-aki | 2018-03-30 14:49 | ギャラリー

「FLOATING」終了と年始のご挨拶

京都を珍しく大型台風が直撃する前日の10月21日にオープンして以来2カ月以上にわたって開催してきた、荻野夕奈、田中加織、チェ・ユンジョンという3人の女性絵画作家による3人展「FLOATING」も、12月30日をもって会期終了いたしました。会期中ご来廊くださったみなさま、またご関心をお寄せくださったみなさま、ありがとうございました。

過去にHRDファインアートの展示企画に関係したことがあるという以外に、作家同士の直接の接点は全くない3人展でしたが、「作風もモチーフも全然違うのにこうやって並んでいても違和感がない」というような感想をいただくことも多く、まさに狙いとしていた「同時代性」や「同世代性」に光を当てることが少しできたのではないかと、企画者としてはうれしく思っています。個々の作品の力があってこそのことなので、素晴らしい作品を提供していただいた3人の作家にもこの場を借りて感謝を申し上げたいと思います。

年末ギリギリまでの展示だったので当たり前ですが、本展をもってHRDファインアートにおける2017年のプログラムはすべて終了し、2018年は少し間を置いて3月24日にオープンする韓国の木彫・木工作家イ・ジェヒョンの個展からスタートします。2018年はこの展覧会を含めて全部で4つの展覧会を予定しています(変更の可能性もあります)。

2017年も、前年までと同様、多くの方々にさまざまなご協力・ご助力をいただいたおかげで無事に終えることができました。本当にありがとうございました。
2018年も引き続き、HRDファインアートをよろしくお願い申し上げます。

HRDファインアート
代表 原田明和


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by hrd-aki | 2018-01-03 02:18 | ギャラリー

「FLOATING」展オープニングとアーティストトーク

「FLOATING」展の初日は台風も関西に接近しつつあった10月21日土曜日。この日、オープニングレセプションとアーティストトークを開催した。

「FLOATING」は荻野夕奈と田中加織の2人と、韓国人アーティストのチェ・ユンジョンの3名による絵画作家3人展。作品の見た目やコンセプトなどに特に強い共通点があるわけではないが、3人ともに80年代前半の生まれで10年ほどの作家キャリアがあるということ、そして女性であり、具象的な絵画を中心に活動しているということが共通点となっている。逆に言うと、そうした共通項をベースに、背景となる出身地や文化、描いているモチーフやメディアなどによる差異を炙り出して、そこから「絵画」というメディアの面白さを解き明かしていくことがこの展覧会の狙いなのだと言えるのかもしれない。

実際、展示された作品を見ていると、作風も主題も三者三様、全く違っているのに、どことなく互いに親和性があるようにも見えてくるという不思議な感覚がある。このあたりは実際にギャラリーで実際の作品を見て体感していただきたい。

それぞれの作家についての詳細は会期中このブログでも追って紹介していこうと思っている。

レセプションに先立って開催したアーティストトーク(主催:鞍馬口アートインスティテュート)は、「10年前、現在、10年後」をテーマに、作家活動のこれまでを振り返り、これからを展望するというような内容だった。

3人のアーティストはいずれも10年前はまだ学生で、そこから作家としての活動をスタートさせ現在に至り、そして今後もそれを展開・継続させていこうとしている。環境や気持ちの面も含めて、この10年間で変化したこと、変わっていないことなどについて、普段はなかなか聞けないような興味深い話がいろいろと飛び出していた。

アーティストトークの様子。

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オープニングレセプションの様子。

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by hrd-aki | 2017-10-28 13:56 | ギャラリー

改装のこと (4) ギャラリー拡張

「拡張」といってもビジネス的に規模を拡張するということではなく、物理空間的に広くなる、ということ。

2015年に南條敏之の個展でオープンしてからこれまで2年とちょっと、2部屋を展示空間として展覧会を開催してきた。手狭というほどのことではないものの、もうちょっと広ければと思うことが増えてきたので、今回の3人展「FLOATING」を機会に1部屋ぶん拡張することにした。本当は夏いっぱいをかけて少しずつ改装を進める予定だったのが、急遽開催が決まったユン・ソンピルの個展が挟まったこともあり、また1週間のドイツ出張もあったりで、当初の予想よりもだいぶタイトな突貫作業になってしまった。実質的な作業期間は10日間くらい。まあしかしこの感じはいつものことではある。

これまで作品などを保管する倉庫として使っていた京間六畳の畳の部屋を、少し倉庫の機能を残しながら作品展示できる壁を追加してギャラリー空間へとつくり変える作業は、ある部分は予想通り、ある部分では予想以上に大変だった。というのも、「改装のこと (2) 幅木・廻り縁をとりつける」でも書いたように、築90年超の木造家屋なので天井も柱も傾き放題に傾き、歪んでしまっている。倉庫機能を保持するために壁を扉のように可動式にしようとすると、建物全体の歪みが3次元的に影響して、「こっちでは水平垂直もまっすぐなのに、こっちに動かすとガタガタにずれる」みたいなことが頻繁に起きてくる。床は畳なので、当然ながら釘やネジで壁を固定したりといったこともできない(すでにきれいな畳ではないのでやってしまってもいいのかもしれないけれど、なんとなくやっぱり気が引けた)。別にプロの大工でも設計士でもないので、やりながら直し、また考えて、やりながら直し、という作業の繰り返しで、一時は本当にオープニングに間に合わないのではないかとあきらめ気分にもなりかけた。でも、なんとか間に合って、明日は無事に(?)オープニングを迎えることができそうでホッとしている。

拡張作業そのものはというと、まずは以前の住人がなぜか漆喰壁に壁紙をベタベタと貼り付けていたのをすべて剥がすところからスタート。こういうシールとかにもいちいちちょっと懐かしさを感じたりして、作業が捗らない。

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壁紙を剥がし終えたところ。全部きれいに剥がすことはできなかったけれど、残った部分が障壁画の金箔地みたいで、ちょっと面白かったので記念撮影。そんなことしてるから作業が捗らない。

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そしてこれは壁建ての途中経過。ここからさらにいろいろ難題が降りかかってきて往生した。なんとなくキレイにできているように見えるけど、実際はそんなことはない。

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これが最終的にどんなふうに仕上がったのか、興味のある方はぜひ実際にギャラリーに足を運んで確認していただきたい。荻野夕奈、田中加織、チェ・ユンジョンという日韓の女性絵画作家の作品による展示はもちろん魅力的で、それを目的にギャラリーに来てほしいのは当然なのだけれど、新装なったギャラリー空間そのものにもちょっと目を留めていただいて、「なにコレおもろいな」と思ってもらえたら嬉しい(嬉しいのかな……)。

では、鞍馬口でお会いしましょう!


by hrd-aki | 2017-10-21 01:52 | ギャラリー

ユン・ソンピル個展「PANTA RHEI」オープニング&トーク

先月18日から今月23日まで、ギャラリーでは韓国人アーティスト、ユン・ソンピルの個展「PANTA RHEI」を開催中。

展覧会初日には、来日したアーティスト本人、そして今回の展覧会を共同企画したソウルのギャラリーSpace O'NewWall(スペース・オニュウォール)の代表ソ・ジュノ氏、スタッフのカン・サンフン氏をまじえてオープニングレセプションとアーティストトークを行った(協力:鞍馬口アートインスティテュート)。

作家からは作品の制作プロセスや、その背景にあるコンセプトについての説明があり、ソ・ジュノ氏からはSpace O'NewWallのこれまでの活動内容、特に釜山ビエンナーレでの展示企画や地域密着型の社会的芸術活動などについて紹介してもらった。

ユンの作品は構造的には非常にシンプルなので、作家本人から制作プロセスの詳細な説明を受けることで作品に対する捉え方の深度も大きく変化する。表面を目でなぞるだけでは把握できない、工程と哲学が連関し合った部分にまで理解が届くので、とても有意義なトークイベントになったと思う。

***

自作について説明する作家のユン・ソンピル(左)。

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参加者から熱心な質問を受ける。

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Space O'NewWallのディレクター、ソ・ジュノ氏のプレゼンテーション。

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by hrd-aki | 2017-09-09 16:06 | ギャラリー

ユン・ソンピル個展「PANTA RHEI」開催

8月18日から9月23日までの会期で、韓国人アーティスト、ユン・ソンピルの個展「PANTA RHEI」を開催します。

ユン・ソンピルは1977年韓国生まれ。大学からロンドンに留学し、スレイド美術学校で修士号を取得しました。鉄製の幾何学的な彫刻から鉄粉を使った半立体的絵画、さらには磁石とモーターで動く立体作品まで、幅広いメディアで制作を展開しています。

展覧会タイトルのPANTA RHEI(パンタ・レイ)は「万物は流転する」という意味のギリシャ語です。これは哲学者ヘラクレイトスが提唱したとされる言葉で、この世界のすべてのものはひとつの場所にとどまることなく変化し続けている、という世界認識を示しています。このタイトルが象徴するように、動的彫刻はもちろん、絵画作品においても、ユン・ソンピルの制作は「変化」が根幹的なテーマとなっています。変化にまつわる秩序性と無秩序性、そして表面的な流動性と本質的な不変性の対比が、ユンの端正な作品に通底するキーワードです。

2015年のギャラリーオープンからこれまで2年間、真夏の展覧会は避けてきましたが、今年から空調を導入して、初めての8月の展示となります。初日の8月18日(金)午後5時からは、来日するアーティストによるトークとオープニングレセプションを予定しています。貴重な機会となりますので、ぜひご参集ください。冷たい飲み物をご用意してお待ちしています。


なお、本展はソウルのギャラリーSpace O'NewWallとの共同企画により開催されます。

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by hrd-aki | 2017-08-13 12:07 | ギャラリー

南條敏之個展「suns / signs / spectators」

ギャラリーでは南條敏之個展「suns / signs / spectators」が先週からオープンしている。

2015年4月にHRDファインアートが常設ギャラリーを実験的にオープンさせたときのスタートの展示も南條敏之の個展だった。2年ぶりの南條展ということで、ギャラリーも2年間(断続的ではあるけれど)続いてきたんだなあと少しの感慨もあり。これもすべて、作家の皆さん、作品ご購入くださった皆さん、その他日々支えてくれている皆さんのおかげだと改めて感謝。

今回の展示では、南條が継続的に制作・発表している、水面に反射する太陽の光跡を捉えた「suns」のシリーズに加えて、サーキットを疾走するレーシングカーとそれをぼんやりと眺める観客を対比させた「spectators」のシリーズも2点展示している。爆音が鳴り響き、緊張感みなぎるはずの高速サーキットが、まるで長閑な田園風景のように変質してしまっているところに、南條の写真ならではの視点・視角の面白さがある。

さらに1点、「self portrait」と題した作品(水面を鏡に見立てたセルフポートレート)も展示されているが、これは会期中の5月13日(土)に開催される写真ワークショップと関連があり、展覧会タイトルの中の「signs」というワードともつながっている。ワークショップの詳細は近日中に発表の予定。


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by hrd-aki | 2017-04-15 13:01 | ギャラリー