京都・鞍馬口の現代美術ギャラリーHRD FINE ART(www.hrdfineart.com)のディレクターによるアート関係諸々ブログ。時にはアートと無関係な話題もあります。気が向いたら更新。
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南條敏之による写真ワークショップ(報告)

現在、ギャラリーではユン・ソンピル個展「PANTA RHEI」が開催中だが、今回のブログでは前回展覧会の関連企画として開催した写真ワークショップ「私とたぶん私、そして私だった光」のことを、少し前のことだが紹介しておきたい。

個展「suns/signs/spectators」を開催した写真作家・南條敏之を講師に、写真とは、イメージとは、自己とは、といったテーマを考察するためのワークショップとして開催したのが、「私とたぶん私、そして私だった光」。水面に反射した太陽光の軌跡を捉えた、南條の代表的シリーズ「suns」をモチーフに、鏡に模した水面に参加者が自分の顔を映し、その顔=自画像を写真に収めるというのがこのワークショップの基本だが、もちろんそれだけで終わりではない。

南條の「suns」のシリーズの作品では、川などの流れのある水面の動きによって反射する太陽の姿は分裂したり引き伸ばされたりし、本来の太陽の姿とはかけ離れた「カタチ」が立ち現れている。それと同じように、このワークショップではわざと水面を波立たせたり揺り動かしたりすることによって水面に映る顔かたちを崩し、揺らぎ乱れた自画像として撮影した。

そのようにして撮影した何枚もの自画像写真から、各参加者が①はっきり自分とわかるもの、②ぎりぎり自分とみなせるもの、そして③自分とは言えないもの、の3点を選び、その選択理由とともに発表した。他人が見る限り、明らかに誰の顔とも判別がつかないほど撹乱された像であっても、撮影した本人は「ぎりぎり自分とみなせる」と判断したようなケースもあった。各自発表した「選択理由」も、顔はバラバラになっているものの「目がはっきり見えているから」といったものや、あるいは自分らしい「笑顔」が見てとれるから、といったポイントを挙げている参加者もいた。

そもそもこのワークショップは、マンガの登場人物のように目を大きくしたりするプリクラの画像編集機能に南條が関心を持ったことがきっかけとなって着想されたものだ。「目」という、人の顔の識別においては最も重要な要素であるはずのパーツが原形をとどめないほどにデフォルメされているにもかかわらず、映っている本人にとってはその巨大な目の異様な自画像が「私の顔」として成立している。であるならば、どこまで変化が加われば自分の顔とは呼べなくなるのか? 私の顔を私の顔のイメージとして成立させている要素は一体何なのか? こうした疑問に自画像撮影を通じて迫ってみようというのが、このワークショップの中心テーマなのだ。

写真は対象物である「被写体」なしには存在しえないが、その被写体と写真との関係性は固定したものではなく、写真はあたかも川の水面のように揺らぎ続けている。

約10名のワークショップ参加者は、いつもとは違う写真体験を通じて、また撮影した写真のイメージについてより深く考察することを通じて、写真という表現媒体の面白さ、楽しさを改めて認識していたようだった。ワークショップで撮影した自画像作品は、大阪教育大学(大阪・柏原市)の附属図書館「たまごギャラリー」で展示・発表されたほか、HRDファインアートの南條敏之個展会場内でもスライドショーとして上映を行った。

なお、本ワークショップは鞍馬口アートインスティテュート(KAIK)との共同開催で行われた。

***

ワークショップ開始前のオリエンテーションを行う南條敏之。

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顔がはっきり映るように強めのスポットライトを当て、しゃがみこんで水面を覗き込むような姿勢で撮影する。

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2人ひと組でペアになり、サポート役がスプーンを使って水面を波立たせる。

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ワークショップの最後に行われた発表会。各自選んだ3枚の「自画像」とその「選択理由」を発表した。

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大阪教育大学「たまごギャラリー」での展示の様子。

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鞍馬口アートインスティテュートのFacebookページ:

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by hrd-aki | 2017-08-30 03:43 | イベント

ユン・ソンピル個展「PANTA RHEI」開催

8月18日から9月23日までの会期で、韓国人アーティスト、ユン・ソンピルの個展「PANTA RHEI」を開催します。

ユン・ソンピルは1977年韓国生まれ。大学からロンドンに留学し、スレイド美術学校で修士号を取得しました。鉄製の幾何学的な彫刻から鉄粉を使った半立体的絵画、さらには磁石とモーターで動く立体作品まで、幅広いメディアで制作を展開しています。

展覧会タイトルのPANTA RHEI(パンタ・レイ)は「万物は流転する」という意味のギリシャ語です。これは哲学者ヘラクレイトスが提唱したとされる言葉で、この世界のすべてのものはひとつの場所にとどまることなく変化し続けている、という世界認識を示しています。このタイトルが象徴するように、動的彫刻はもちろん、絵画作品においても、ユン・ソンピルの制作は「変化」が根幹的なテーマとなっています。変化にまつわる秩序性と無秩序性、そして表面的な流動性と本質的な不変性の対比が、ユンの端正な作品に通底するキーワードです。

2015年のギャラリーオープンからこれまで2年間、真夏の展覧会は避けてきましたが、今年から空調を導入して、初めての8月の展示となります。初日の8月18日(金)午後5時からは、来日するアーティストによるトークとオープニングレセプションを予定しています。貴重な機会となりますので、ぜひご参集ください。冷たい飲み物をご用意してお待ちしています。


なお、本展はソウルのギャラリーSpace O'NewWallとの共同企画により開催されます。

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by hrd-aki | 2017-08-13 12:07 | ギャラリー